説教:「礼拝と人生」
Words:今週のみ言葉(聖書朗読箇所)から
◆列王上8:29「そして、夜も昼もこの神殿に、この所に御目を注いでください。ここはあなたが、『わたしの名をとどめる』と仰せになった所です。この所に向かって僕がささげる祈りを聞き届けてください。」
今日の礼拝では詩編84編からみ言葉の取次を致します。84編はエルサレム神殿を思い焦がれる言葉から始まりますので,一見,神殿礼賛の詩編のように見えますが,丁寧に読んでいくと決してそうではないことがわかります。このソロモン王による祈りの言葉を重ね合わせると,それは一層明らかになります。
◆詩編84:7「嘆きの谷を通るときも、そこを泉とするでしょう。雨も降り、祝福で覆ってくれるでしょう。」
聖書の詩編はどれも素晴らしいですが,特にこの詩編を際立たせているのはその奥行きの深さだと思います。どういう奥行きかというと,この詩編はワンシーンから次のワンシーンへと映画のように画面を切り替えていく――画面画面で詩人の視点もダイナミックに切り替わっていく――そしてその視点の置き方が絶妙なのです。私達は画面の一つ一つを辿っていきます。それだけで神様に対する詩人の思いの深さが静かに伝わってきます。
*聖書は特に断りがない限り、全て新共同訳聖書(©1987 日本聖書協会)から引用しています。
