説教:「わたしの主,わたしの神」
Words:今週のみ言葉(聖書朗読箇所)から
◆ヨハネ手紙(一)1:1「初めからあったもの、わたしたちが聞いたもの、目で見たもの、よく見て、手で触れたものを伝えます。すなわち、命の言について。」
この手紙の著者ヨハネと,ヨハネによる福音書の著者ヨハネは同一人物だと考えられています。実際,両者をつき合わせながら読むと,独特の言葉遣いや雰囲気,内容等,共通点が多く,両者の冒頭を読み比べてみるだけでもそれがわかります。福音書とこの手紙とを最も強く印象付けているのは,御子イエス様と御父との一致,そしてその愛です。神様はご自身について人間の知り得ること全てを,イエス様のご生涯とみ言葉を通して私達に明らかにされました。だからヨハネは,自分が「聞いたもの…見たもの」を証言することに,こんなにも力を込めて書き綴っているのです。
◆ヨハネ福音20:29「イエスはトマスに言われた。『わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。』」
イエス様のご生涯とみ言葉を通して弟子たちは,神様が人々をどこまでも愛し,憐れみ,赦してくださる神様であることを知りました。そしてその良き知らせは,弟子たちによる証言の上に委ねられました。今を生きる私達はイエス様を見ることができません。イエス様は天に昇られて地上にはいらっしゃらないからです。しかし,証言を通して信じることができます。それがイエス様の願いであり(30節),聖霊の働きであり(22節),弟子たちに託された働きであったからです(21, 23節)。
*聖書は特に断りがない限り、全て新共同訳聖書(©1987 日本聖書協会)から引用しています。
